日本映画「胎児が密猟する時」感想

「胎児が密猟する時」

1966年公開 

日本の作品

監督・・・若松孝二

キャスト・・・志摩みはる、山谷初男

 

若松孝二監督初期の作品

ザコン男が元妻に似た女性を部屋に連れ込み

監禁して調教するというSM的ピンク映画と言ってしまえば

それまでだが、なんとも言えない感情に観る者に与える。

タイトルが意味するのは監禁する部屋を母親のお腹の中と

とらえるとその中で女を監禁し調教行為にでる男は胎児であり

監禁調教する行為は密猟といえるだろう。

モノクロの作品なのだがそのモノクロの世界が

カラー作品が当たり前の現代において

作品の質を数段上げているように思う。

監禁される女に感情移入してみるとその不条理な世界は

はじめ恐怖を感じるであろう。しかし過ぎる時間の中で

女はどう変化していくのか?

そしてまるでキチガイにみえる男はどんな気持ちで

女を監禁し調教していくのか?

それはこの作品を観て知ってほしいと思う。

 

評価 78点/100点(2018年1月9日)